「子どもが川や海で溺れる事故を防ぐために、ライフジャケットの大事さを広めたい」。そんな思いで約15年間活動する男性が考えた絵本が5月、出版されました。水辺には見た目ではわからない危険があることを、親子で楽しく学べる1冊です。
タイトルは「かっぱのふうちゃん ライフジャケットでスイスイ」(子どもの未来社、1300円税別)。
「ふうちゃん」は泳ぎが苦手だけど、友だちと泳いでみたい。そんな願いをかなえようとやってきたのは、サンタクロースのような赤い帽子姿の「ライジャケサンタ」。袋の中からライフジャケットをプレゼントして、ふうちゃんと一緒に大事な「おやくそく」を交わしてから、海へ出かけて行き――。
この絵本を企画し、文を担当したのは、元小学校教諭の森重裕二さん(46)。今は家族が営む香川県の石材店で働きながら、SNSなどで水辺の安全についての情報を広めている(https://lifejacket-santa.com/)。
「子どものためにライフジャケットを用意するのは大人の役割。クリスマスに大人の皆さんがサンタクロースになるように、多くの人がライジャケサンタになってもらえたら」と話す。
「防げたかもしれない」 15年前の事故
学生の頃の趣味はカヌーで、水の怖さは身にしみていた。就職後、滋賀県甲賀市の小学校で働き、児童が着るライフジャケットの購入を進めた。
しかし2007年、市教育委…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル